俳句ポスト365


2013年10月31日 兼題・鵙(秋)入選句 並(96句)


グロテスク様式なれや鵙の贄 
ぐろてすくようしきなれやもずのにえ


兼題が「鵙」でした。
私の愛用歳時記「実用俳句歳時記」辻桃子編では
「鵙」の傍題で「百舌鳥」「鵙日和」「鵙の早贄」となっていて例句に「鵙の贄」が載って居ました。
何の疑いもなく今回も2句「鵙日和」と「鵙の贄」で投句しました。
ところが火曜日の「今週のお便り&俳句道場」で兼題について詳しい解説がありました。
下記参照
  ↓
俳句ポスト365 「今週のお便り&俳句道場」より

「鵙・百舌鳥」の傍題として「鵙の贄」は使えるのか。
本サイトの底本としております講談社版『新日本大歳時記』を開いて確認してみましょう。(=以下が傍題)

 「鵙」=「鵙の高音・鵙日和・鵙の晴・百舌鳥・伯労鳥・赤鵙・児鵙・大鵙・虎鵙」
 「鵙の贄」=「鵙の早贄・鵙の贄刺・鵙の磔刑餌・鵙の草茎」

やはり「鵙」と「鵙の贄」は別の季語として採録されてましたね。
「鵙」は、この鳥を個体として認識する季語。
「鵙の贄」はその習性だけでなく、「贄」とされる生き物の哀れのような要素も入ってくるからなのでしょうか。
 ただ、簡易版の歳時記や季寄せなどには、「鵙」の傍題として「鵙の贄」を載せているものもあるはずです。
今回の選では「人・並選」については、「鵙の贄」で詠んだ句も掲載しております。
ただ「天・地」については、「鵙」およびその傍題の句とさせてもらいました。



そうだったのか!



そして今日の結果発表です。
「鵙日和」は落選のようです。「鵙の贄」でかろうじて「並」をいただきました。